【初心者必見】ストリートピアノの魅力とは?有名人や神奈川県内の設置場所も紹介
すっかりポピュラーな存在になったストリートピアノ。
音楽が好きな方なら、弾いている人を見かけて「自分も触ってみたいな」と感じたこともあるのではないでしょうか?
ストリートピアノは誰でも自由に演奏できるピアノなので、初心者で音符が読めなかったり、ブランクがあったりしても、恥ずかしがらずトライしてみましょう。
今回は、ストリートピアノを弾く前に知っておきたい、ストリートピアノの歴史と有名なYouTuber(演奏者)、ストリートピアノを弾くためのルールについてすべてご紹介します。
これを読めば、ストリートピアノが初心者の方も明日から早速チャレンジできるかもしれません。
ストリートピアノとは?
ストリートピアノは、誰でも弾けるよう公共の場所に置かれたピアノのことです。
ストピと略されることもあり、まちなかピアノや、空港ピアノ、駅ピアノという名称で呼ばれることもあります。
NHKの「駅ピアノ・空港ピアノ・街角ピアノ」という番組で、海外のピアノを奏でる人々の様子を見たことがある方もいるかもしれません。
実はストリートピアノは日本ではなく、英国バーミンガムが発祥です。2008年、英国のアーティストがバーミンガムに合計15台のピアノを設置して「Play Me, I’m Yours(私に触れて、私を弾いて)」というアートプロジェクトを展開しました。
プロのピアニストもアマチュアのピアニストも、ピアノを今まで演奏したことがない人も、誰もが自由にピアノに触れて音を奏でて良いというこのプロジェクトは、大好評となり世界各国にも同様の取り組みが広がっていきました。
日本にストリートピアノの文化がやってきたのは、2011年に鹿児島に設置されたもので、これが日本初のストリートピアノといわれています。
その後、東京都庁に設置された芸術家の草間彌生氏がデザインした黄色いドット柄ピアノは、大きな話題を呼びました。
これらに追随するかたちでアコースティックピアノ、電子ピアノ問わず、さまざまな場所にストリートピアノが置かれるようになり、多くの人に知られるところとなりました。
ストリートピアノの魅力
ストリートピアノの魅力は、誰でも気軽に弾けるという特性に伴うものです。
公益性があり、また地域活性化の一助になるという側面もあります。
●その場の魅力向上
海外のストリートピアノは、カラフルに装飾されているものが多く見受けられますし、グランドピアノはその場にあるだけで重厚感を感じるのではないでしょうか。
これは、ピアノを一つのアート作品に見立てているもので、弾く人がいない時もその場に華を添えるオブジェクトになっていると解釈できます。
また、ピアノを置き、それを道ゆく人が弾くことで、その場に音楽があふれていくのもその場所の魅力を向上させることにつながっています。
●地域の活性化
ストリートピアノを設置するとそこに人が集まり、周囲のお店や施設が賑わいます。また、アートスポットとして地域のちょっとした名所になったり、著名なアーティストを招聘したりという可能性も広がります。
都庁のピアノも、草間彌生氏のデザインということで、一つの観光スポットになっています。
●情操教育や心の健康向上
誰でも無料で触れられるピアノが街中にあるということは、地域の子どもの情操教育や音楽教育上も良いことです。
ストリートピアノを設置することで、子どもたちがピアノに触って音楽の楽しさに目覚めたり、音楽の素晴らしさに気づいたりできる可能性がグンと広がります。
また、大人にとっても流れてくる音楽に耳を傾ける、一生懸命弾いている人の姿を見て自分もがんばろうと思えるなど、心の健康にプラスとなる要素がたくさんあります。
【初心者必見】ストリートピアノの弾き方・アレンジ方法
ストリートピアノが気になる、でも弾くのはちょっと勇気がいるという初心者の方必見!
これを読めば初心者でも安心してストリートピアノにチャレンジできる、基本をまとめました。
特に、公共の場にある楽器ということでマナーを守って楽しむことは重要です。
過去には、マナーの良くない利用者が多いために撤去されたり破損したりといった事例もあるので、ルールを守って使うようにしましょう。
ここでは、ストリートピアノを弾く時の基本ルールとマナー、ストリートで弾いて盛り上がりやすい曲、これができたらかっこいい!という弾き方やアレンジスタイルを順にまとめていきます。
●基本ルール・マナー
基本的に、ストリートピアノは設置してある場所によってルールが異なります。
例えば、演奏時間ひとつとっても「一人5分以内」、「一人10分程度を目安とする」、「1曲ずつ」などルールが違っています。
これらのことは、ピアノの横に看板や貼り紙の形で掲示されているので、弾く前にはしっかりと注意事項を読むようにしましょう。
次はマナーについてです。
すべてのストリートピアノに共通するマナーには次のようなものがあります。
SNSでの事前告知は禁止のことが多い
X(旧Twitter)などで「明日の○時頃、~のストピ弾きます」と事前告知を行うことは、施設のイベントや公共の催しなど特別の場合を除き、禁止されています。
これは、その時間に他の地域からの観客が多数集まることで、地域の住民などの利用する人や通行人に迷惑がかかるのを防ぐためです。
あくまでも、生活の中に溶け込むピアノに触れに行くというスタンスで、ライブではないことを理解しましょう。
投げ銭も禁止されていることがほとんど
路上ライブのように投げ銭のシステムを使うことも、禁止されています。
また、演奏の時にライブや教室のチラシを配ることも禁止されている場合が多いため、その点も十分注意しましょう。
撮影を動画投稿する際は通行人の顔を隠す
事前告知はNGと書きましたが、「先日の演奏です」など後日、インスタグラムやTikTok、YouTubeに演奏動画を挙げるのはもちろん問題ありません。
しかし、通行人や観客の顔が映り込んでいる場合は、モザイクやスタンプで隠すなど、個人情報に配慮した投稿が求められます。
なお、三脚を立てて撮影することを禁止している場所もあるので、撮影時はチェックを忘れないようにしましょう。写真を投稿する場合も同様です。
感染対策をして弾くのがマナー
2024年1月現在、感染症対策のためのマスクは任意となったものの、大勢の人が触れるものに触る場合は手を消毒し、飛沫対策のためにマスクをつけることはマナーと言えるでしょう。
場所によっては、マスク着用を推奨している設置場所もあります。
ストリートピアノは子どもからお年寄りまで、さまざまな人のために設置されているピアノです。音楽や楽器が好きなら、音楽好きな人みんなが安心して使えるように配慮しましょう。
鍵盤はアルコールで拭かない
鍵盤にアルコールがつくと、著しく劣化する可能性があるので消毒した手は乾燥させてからピアノに触るようにします。
また、アルコールの含まれたウェットシートで鍵盤を拭き取らないようにしましょう。
他楽器や歌とのコラボは禁止のところが多い
YouTubeなどで、有名歌手とのコラボや他の楽器とのセッションを公開している動画を見たことがある方もいるでしょう。しかし、他楽器とのセッション等を禁止している場所も多くあります。
なかには、二人で弾く連弾もNGとなっている場所があります。
他楽器とのセッションや、連弾をしたいと思っている場合は、必ず運営に確認するなど、ルールを守って演奏を楽しみましょう。
●適した曲
ストリートピアノに適している曲は、誰もが知っている大ヒット曲や、「曲名は知らないけれど聴いたことがある」という有名クラシック曲です。
静かなものよりも、技巧的で派手な曲が好まれる傾向にあります。
誰もが知っているヒット曲でよく弾かれている曲には、アニメ鬼滅の刃で知られるLiSAの「紅蓮華」や、覆面の高校生(当時)歌手Adoの鮮烈なデビュー曲「うっせぇわ」、今なおカルト的な人気を誇るX Japanの「紅」、かわいいダンスも流行した米津玄師の「パプリカ」、親しみやすく盛り上がりやすい葉加瀬太郎の「情熱大陸」などがよく弾かれているようです。
洋楽ではビートルズやQueenといった、映画や学校の教科書でなじみのある音楽が好まれています。
映画のテーマ曲なども、知っている人が多く盛り上がるのではないでしょうか。クラシックでは、リストの「ラ・カンパネラ」やショパンの「幻想即興曲」、ベートーヴェンの「テンペスト」のように派手なフレーズが続く曲が映えるとされています。
●弾き方・アレンジ方法
ストリートピアノは、誰でも弾けるピアノなので、上手か下手かはあまり気にする必要はありません。
初心者の方もどんどんトライしてみましょう。
片手でメロディだけを弾いたり、覚えている一部分を弾いたりしても恥ずかしいことはありません。
マナーを守って、楽しく演奏する姿は見ている人たちも楽しい気分にさせることでしょう。
また初心者の方が演奏する際は、楽曲も難しいものにする必要はありません。
誰もが知っているような簡単な曲(ねこふんじゃったや、ドレミの歌やサザエさんのテーマ曲など)をジャズアレンジにしたり、複数の曲を間にはさみながらの演奏をすると驚きを感じてくれるかもしれません。
有名なストリートピアノ演奏者
ストリートピアノを一躍有名にした存在として、ストリートピアノで人気を博したピアノYouTuberの存在があります。
どこからともなくあらわれて素晴らしい演奏を披露するYouTuberの人気は高く、TVに出演したりアーティストとして活動したり、活躍の場は止まることを知りません。
有名な演奏者はたくさんいますが、ここではその中から3人の演奏者を紹介します。
●ハラミちゃん
YouTubeを中心に2019年から「ピアノを身近な存在にする」を目標に活動しているハラミちゃんさんは、TVやCMでもよく見かける存在です。
幼い頃からピアノに親しみ、音楽大学を卒業したハラミちゃんさんは、一度は会社員として働きピアノを趣味としていましたが、現在では日本全国ならず、世界各地のストリートピアノの演奏動画が人気となっている存在です。
著名人とのコラボや、ピアノカバーアルバムの発売、全国14箇所28公演の全国ツアーを成功させているポップピアニストです。
ファンからは、ニコニコ弾いている表情を見ていると自分も笑顔になれる、アレンジがかっこいいという声が聞かれます。
●よみぃ
15歳という若さで初めて作曲した曲が「太鼓の達人全国大会課題曲公募」で採用され、最年少受賞を記録したよみぃさん。
太鼓の達人大会アンバサダーなども務めていますが、即興編曲能力を活かし、19歳のときにYAMAHAの最新技術である「人口知能合奏システム」の技術実演者に抜擢され、YAMAHAの開発者から「世界一このシステムを使いこなしている」と絶賛された技巧派ピアニストです。
音楽ゲームのプレイ動画の総再生回数が3000万回を突破したり、PTNA eラーニング講師を務めるなど、音楽業界でマルチな才能を発揮されています。
●ござ
5歳から18歳までクラシックピアノを習い、大学ではジャズバンドで活動しながら動画投稿と生配信を続けているござさん。
ジャズのノウハウを活かしたピアノ講座は高い人気を誇っており、YouTubeでの生配信ではあらゆるジャンルのリクエストに対して、即興アレンジを加えて演奏をする高い技術を持った音楽家です。
月間Pianoでの講座連載や、テレビ番組へのオープニングテーマアレンジ提供なども行っており、さまざまに活躍の幅を広げています。
【神奈川県横浜市】ストリートピアノの主な設置場所
神奈川県には多数のストリートピアノを設置している場所がありますが、今回は神奈川県の中でも横浜市内でストリートピアノが設置されている有名な場所をご紹介します。
なかには、YouTubeで見かけた場所もあるかもしれません。
初心者の方でも気軽に弾けますが、神奈川県横浜市のストリートピアノはいずれも人気なので、曜日や時間帯によっては混雑していたり、イベントが開催されている場合もあります。
予めイベント予定などを調べてから訪れてみてはいかがでしょうか。
●マリナード地下街
マリナード地下街のストリートピアノは、テレビでの紹介や、ハラミちゃんさんがゲリラライブを行ったことがある、ストリートピアノの設置場所としても有名な場所です。
市営地下鉄関内駅から直結している広場なので、天気の悪い日でも訪れやすい場所になっています。
設置されているピアノは、KAWAIのアップライトピアノで、開放時間はマリナード地下街が開いている5時~24時までとなっていますが、メンテナンスなどで使用不可となっていることもあるようです。
イベント情報やメンテナンス時間がX(旧Twitter)で発信されることもあるので、弾きに行く時はチェックしておくと安心です。
設置場所 | マリナード地下街 |
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住所 | 〒231-0017 神奈川県横浜市中区港町5丁目24-2 |
時間 | 5時~24時 |
ホームページ | こちら |
●みなとみらい線 馬車道駅
みなとみらい線 馬車道駅の地下駅コンコースの壁に面して設置されたストリートピアノは、横浜高速鉄道の社長が、「鉄道をただの移動手段ではなく、多くの人が楽しめる場所になってほしい」と設置されました。
設置されているのはアップライトピアノで、始発から終電までの間で自由に弾くことができるようになっています。
駅だと人がとても多いのでは?と思うかもしれませんが、馬車道駅の中でも少し人通りが少ない場所に設置されており、壁に面していることで観客が気にならないので、ストリートピアノデビューの場所にしてみてもいいかもしれません。
設置場所 | みなとみらい線馬車道駅 地下通路 |
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住所 | 〒231-0003 神奈川県横浜市中区みなとみらい3丁目1 |
時間 | 始発から終電時間まで |
ホームページ | こちら |
●中山駅
横浜市営地下鉄グリーライン中山駅の改札外には、南口出口に向かう左手側のピアノ広場に「中山まちピアノ」が設置されています。
「中山まちピアノ」で検索すると公式サイトでご利用カレンダーや、利用の際のマナー&ルールを確認することができます。
設置されているのはYAMAHAの白いアップライトピアノで、演奏できる時間は10時から19時までになります。
緑区の任意団体である「GREEN LABEL」がボランティアで運営しており、ピアノも賛同者の方から寄贈された製造40年という、歴史と緑区の想いが詰まったストリートピアノです。
設置場所 | 中山駅B2F ピアノ広場(多目的広場) |
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住所 | 〒226-0019 神奈川県横浜市緑区中山町1丁目4 |
時間 | 10時~19時 |
ホームページ | こちら |
●大さん橋国際客船ターミナル
大さん橋国際客船ターミナルの2階出入国ロビーには、美しい白いグランドピアノが設置されています。
これは、ローランドのデジタル・グランドピアノで、演奏可能時間は9時~17時20分までで、最終受付は17時となります。
客船やイベントの状況により弾ける時間が限られる場合がある為、注意が必要ですが、演奏時間が20分と長めに設定されており、ホワイトボードに名前を書いて順番を待つことができます。
予め設定された音量が少し小さめな為、初心者でストリートピアノはまだ恥ずかしいという方も安心ではないでしょうか。
設置場所 | 横浜大さん橋国際客船ターミナル 2階出入国ロビー |
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住所 | 〒231-0002 神奈川県横浜市中区海岸通1丁目1-4 |
時間 | 9時~17時20分(最終受付17時) |
ホームページ | こちら |
●港北みなも
もざいくモール港北が有名な、センター北駅にあるショッピングモール「港北みなも」の3階のイベント会場にストリートピアノが設置されています。
設置されているのはYAMAHAのアップライトピアノで、演奏が可能なのは、土日祝の午前10時~17時となっております。
ショッピングモールにあるストリートピアノということで、小さなお子様が弾いていることもあるようです(お子様は保護者同伴必須)。
人通りも少なめなので、初心者だけどストリートピアノにチャレンジしたい!という方にもおすすめです。
設置場所 | 港北みなも3F |
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住所 | 〒224-0003 神奈川県横浜市都筑区中川中央2丁目7-1 |
時間 | 土日祝 10時~17時 |
ホームページ | こちら |
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