ピアノの上達方法を徹底解説!効果的な練習や間違った方法など
楽器演奏のテクニックを効率よく身につけるには、音楽の基礎知識や楽譜の読み方、演奏の基本をまんべんなく練習していくことが大切です。
ここでは、「ピアノの上達方法」をテーマに上達しやすい基礎的なものごとの学び方や、独学でピアノを学ぶ時に気をつけたい「上達しない練習」について紹介しています。
初心者が音楽教室でレッスンをして得られるメリットも解説していますので、ピアノを始める時の参考にしていただけたらと思います。
ピアノの上達において大切なこと
ピアノの上達においては、第一に正しい方法で練習すること、第二に練習時間を確保すること、第三に継続的に取り組むことが大切です。
楽器の習得は、10年かけて取り組んでやっと「趣味程度にピアノを弾いています」と公言できるほど時間がかかるとされてきました。
レッスン動画やネットの解説記事、指導の上手なインストラクターが増えている現代ではこれほど時間はかからないかもしれませんが、一朝一夕で身につかないという点は心に留めておいても良いかと思います。
その上で、なるべく早く上達するためには正しい方法を知ることが大切です。
学ぶことや芸事に、抜け道や裏技は存在しないため、正しい上達方法で取り組むことが一番時間の節約、効率的な方法になるのです。
そして継続は力なり、これも真実と言えます。
10日に一度、5時間練習するよりも、1回20分、30分の練習を少しずつ積み重ねた方が上達は早くなります。
上達するピアノの正しい練習方法
勉強もスポーツも、正しい上達方法で努力しなければ意味はありません。楽器の練習も同じです。
そこで、効率的にピアノの技術や音楽の基礎知識を習得するために気をつけたいことを、ポイントごとにまとめました。
「初歩からスタートしてどんどんステップアップしたい!」「弾きたい曲にチャレンジしてたくさんレパートリーを増やしたい!」という方は、正しい上達方法に沿ってピアノと向き合ってみてください。
正しい上達方法を理解することがもっとも早い道であるということを覚えておくと、取り組みやすいはずです。
●音楽の基礎知識を覚える
ピアノの音を鳴らすことは、指で鍵盤にタッチすればすぐにできます。
しかし、メロディを奏でてハーモニーを構成して、一曲を完成させるためには「音を鳴らす」だけでは十分とはいえません。
音を鳴らすだけでなく、その音やフレーズを強く弾くのか弱く弾くのか、活発な曲なのか、静かな曲なのかを判断することも重要です。
楽譜に書かれるフォルテ(f)やピアノ(p)、スラーやスタッカート、アクセントといった表現も、ピアノの技術と一緒に少しずつ覚えていくようにしましょう。
これを心がけると、次の項目「読譜」と「指のトレーニング」が楽に行えるようになるはずです。
●読譜のトレーニングを行う
「読譜」とは、楽譜を読むことです。具体的には、書いてある音符の音の高さ(音高:おんこう)や音の長さ、リズムを理解して表現する作業をいいます。
ピアノを弾くだけなら、動画の動きを真似したり、横で先生が弾くのをなぞらえたりするだけでできるようになる人も多いでしょう。
しかし、その方法は一曲を弾けるようになるまでにかなりの時間を要してしまいます。
楽譜を読みこなすための練習は、電車の中や仕事の休憩時間など、ピアノに触れて音を出せない時でも自主練習が可能です。
まずは4小節、8小節の短い曲からチャレンジして、16小節、24小節と徐々に長い曲へ挑戦してみてください。
●指のトレーニングを行う
指のトレーニングは、速いパッセージを弾いたり和音など複数の音を同時におさえて弾いたりできるようにする訓練です。
具体的にはスケールとコードをさまざまな調で弾く、トリルや半音階といった演奏技術に特化した練習曲に取り組むといった方法が挙げられます。
これは読譜が不十分でも、反復練習で上達できる練習なので、読譜とセットで同時に取り組んでいきましょう。
指を素早く動かすのは慣れが必要で、もっとも上達しやすいのは子どもの時期と言われています。
ですが、繰り返し練習することで大人でもしっかり上達することができるので、コツコツ取り組んでみてください。
●近い目標を持つ
楽器の練習は、一週間続けただけでは目に見える上達を感じにくいものです。
ですが、やみくもにピアノと向き合っていても苦しくなるので、近い目標を置いてみましょう。
例えば「1ヶ月で8小節の曲を5曲完成させる」「夏中に季節の歌を弾けるようにする」など、努力したら達成できそうな小さな目標を設定してみてください。
目標があると、努力の痕跡が可視化されます。それだけでなく、一曲を仕上げるのにどれくらいの時間がかかるのか、という逆算も可能になります。
次に紹介するポイント「遠くの目標を持つ」ために、まずは短期的な目標を見つけてみてください。
●遠くの目標を持つ
遠くの目標とは、憧れの曲を設定したり、ジャズセッションを成功させたり、という「初歩という今の現状では達成できそうにないゴール」のことです。
この目標は、ピアノを始めた動機を忘れずにモチベーションを維持するために有効です。
ピアノの上達には長い時間がかかるので、人はつい始めた時の新鮮な気持ちや憧れの思いを忘れてしまいがちになります。
そうすると「忙しい中でどうしてピアノを続けているんだろう」、「どうでもいいかな」、「いくらやってもどうせ弾けるようにならないんだ」というネガティブな思いに支配されやすくなります。
しかし、遠くの目標があれば、小さな目標を達成するたびに「少し遠くのゴールに近づけたな」、「短期的な目標を5つクリアしたら、憧れの曲に必要な練習が見えてきたな」などポジティブな感情を持って音楽と向き合いやすくなるでしょう。
●お披露目の機会を持つ
音楽仲間数人で行う内輪のおさらい会も良し、教室の発表会も良し、規模はどのような大きさであれ、定期的に人前で演奏する機会を持つのが上達にとっては重要です。
人前で演奏する機会は、宿題やプロジェクトの締め切りと同じで、そこに向かって調整をしていくというゴールテープの役目を果たしてくれます。
ピアノのみならず、楽器の練習は孤独な戦いでもありますが、時折人と演奏を聴き合い、客観的な判断を取り入れるのが非常に重要になります。
緊張するかもしれませんが、定期的に演奏会に参加することでモチベーションが保たれ、自分が成長できたところ、これからもっと改善できるところを見つけられるでしょう。
上達しない間違ったピアノの練習方法
これまで、効率良くピアノを弾けるようになるための上達方法をご紹介してきました。一方で、上達しない間違った練習方法というのもあり、これをやっているといくら時間をかけて取り組んでも思うような成果は出せません。
知らないうちに間違った練習方法をしていないか、次の項目を確認してみてください。
●間違ったフォームで練習する
ピアノは、座る姿勢や鍵盤をタッチする時の手の形に、決まった基本のフォームがあります。
椅子の高さが合っていない、楽譜や鍵盤を見る時にかがみ込むようになって背中が丸くなくということが常態化すると、体や指が動かしにくくなってしまいます。
また、鍵盤の上で指を素早く移動させるためには、関節を丸くしてしなやかな動きを可能にする必要があります。
こうした基本的な姿勢は、独学で音楽を学んでいると身につきにくく、間違ったフォームが定着してしまっているケースもよくあります。一度誤ったフォームに慣れると修正するのは難しいので、楽器に触れる時は最初だけでも教室で習うようにすることをおすすめします。
●完成した曲しかやらず新しい曲に挑戦しない
楽器は、曲によって要求される動きや奏法が異なるため、たくさんの曲に触れれば触れるほど上達します。
一曲完成してから、その曲しか弾かずに過ごしていると、演奏技術を高めることはなかなかできません。
完成した曲はレパートリーとして持っておいて、新たな曲にも挑戦してみてください。
●苦手なことを避ける
「このメロディは苦手だから弾かないで飛ばそう」「左手は楽譜を読むのが難しいから後でにしようかな」「この練習曲は複雑そうだからやりたくない」など苦手なことを避けていると、総合的な力がつかないので思ったような上達は見込めません。
言い換えれば、自分が苦手とすることに取り組めば取り組むほど、総合的な力は身につきます。
これは、ある一定のレベルまでは、苦手な科目や単元を克服した方が、総合点を上げやすいという学校の勉強と共通しているので思い当たる人も多いかもしれません。
もちろん、演奏技術を一通り習得した上で強みや得意な演奏技法を活かした選曲をするというのは「アリ」です。
しかし、初歩の段階では、気が向かない練習や苦手な事柄に取り組んだ方が、達成感は得られやすいと知っておいて損はないはずです。
●継続しない
楽器の演奏は、「継続は力なり」の具体例としてふさわしい物事で、正しい方法で続けていれば必ず結果が出ます。
一方で、練習しなくなると、今までできていたことも比較的すぐにできなくなってしまいます。
初心者の場合は、詰め込みで一日練習しても、思ったような効果が上がらないため、手法として間違っているといえます。
一回10分程度でも、コツコツ集中してピアノに取り組む方が上達しやすいと言えるでしょう。
ピアノが上達せずに悩んでいるなら
正しい上達方法を試しているはずなのに伸び悩んでいるなら、プロにアドバイスを求めてみましょう。
ピアノレッスンや音楽教室に通うことで、より効率よく上達を目指せるはずです。
●教室に通うメリット
音楽教室へレッスンに通うメリットは3つあります。一つは、たくさんの初心者へのレッスンを通じて蓄積された効率の良い上達方法を知ることができるということ、もう一つは客観的なアドバイスをもらえること、そしてあと一つは通うことでモチベーションを保てることです。
正しい練習方法について紹介しましたが、「自分が正しい方法でピアノに取り組めているか」という判断は、意外に難しいものです。自分ではできているつもりでも、実際は少しフォームが違っていたり、注力するポイントが微妙にずれていたりする可能性があります。
音楽教室に通えば、自分に足りないところや伸び代があるところを見極めてもらえるので、自分にとって最適な正しい上達方法を見つけることができます。
ずっと通うのは難しいという場合でも、一度はピアノレッスンを受けてみるのが良いのではないでしょうか。
インストラクターからの客観的なアドバイスがあれば、より上達を実感しやすくなりますし、「明日はレッスンだから今夜は多めに練習しておこう」、「発表会の選曲について早めに相談しておこうかな」など、モチベーションを保つ原動力にもなってくれます。
●教室の選び方
では、初心者が音楽教室に通いたいと思った時、どのような点に注目して選べば良いのでしょうか。
昨今は多くの音楽教室があります。
それぞれ特徴やアピールしているポイントが異なるので、決めかねてしまうという意見も少なくありません。
ですが、次の3つのポイントに注目すればその音楽教室が自分に合っているかどうか、見えてくるはずです。
3つのポイントは以下の通りです。
・通いやすいか(距離、レッスン予約システム、人気度など)
・インストラクターを信頼できるか(相性や指導のスタイル、価値観など)
・無理のない料金設定か
まず、「通いやすいか」というポイントについて詳しく解説します。
ピアノの習得にはある程度時間がかかることを考えると、続けたいけれど通えないという事態に陥るのは避けたいところです。
行動範囲から離れすぎていて通うのが負担になる、レッスンの予約システムが自分と合わない、あるいは人気すぎて予約がなかなか取れないという懸念が一つでもあると、継続するのは難しいでしょう。
また、「インストラクターを信頼できるか」というポイントについてですが、これは楽器のレッスン特有のポイントになってくるかもしれません。というのも、楽器のレッスンは多くの場合マンツーマンレッスンだからです。
集団で授業を受けるわけではないので、レッスンの時間を個室で過ごしてストレスがないかどうか、レッスンに対する姿勢などの価値観が合っていて尊敬できるインストラクターであるかどうかをチェックしましょう。
料金設定については、安い分にはいいかもしれませんが、納得のいくレッスンカリキュラムが準備されていないかもしれません。しかし、高すぎる料金では続けることが難しくなります。
納得のいくレッスンカリキュラムと、無理のないレッスン料を見極めることが大切です。
おすすめのピアノ教室「鍵盤技塾」
「初心者でも効率よくピアノが上手になりたい」「正しい上達方法を知りたい」という方におすすめしたいのがポピュラーピアノ専門の音楽教室「鍵盤技塾」です。
●鍵盤技塾の特徴
鍵盤技塾は、ポピュラー音楽やジャズに特化したピアノ教室です。
ジャズのアドリブを習得するために必須の音楽理論やコード伴奏の技術についても、奏法と並行して体系的に学ぶことができます。
クラシック曲ではなく、ポピュラー音楽やジャズをピアノで弾く際の必要なテクニックをまんべんなく学べる音楽教室なので、ポピュラー音楽やジャズを弾きたい!という方におすすめです。
●レッスン内容・詳細
鍵盤技塾では、ピアノの技術を習得するだけでなく音楽を「つくる」体験を重視したレッスンを行います。
音楽理論やピアノのアレンジ(編曲)などを通して、楽曲の構成や組み立てについてマンツーマンでしっかりと指導します。
レッスンで使用するのはインストラクターが制作したオリジナル教材。生徒が今いる段階や学びたい事柄に合わせて最適なテキストをセレクトし、使用します。
さらに、鍵盤技塾は年中無休で、朝9時から、夜の22時までレッスンが可能なので、休みの日の予定を潰さず、お仕事帰りや家事が終わった後に通うことができ、継続しやすい教室です。
オーダーメイドのオンラインレッスンも完備しており、通うのが難しくなってもレクチャーを受けられるのが強みです。
●無料体験レッスンについて
鍵盤技塾では、オリジナル教材とレッスンの録音がもらえるお得な無料体験レッスンを実施中です。
体験レッスン後、すぐ入会する必要はないので、ご自宅で音源を聴きながら教材を見返して本当に自分に合っているかどうか、じっくり検討できます。
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ピアノの上達方法をチェック
ピアノの上達方法に裏技や抜け道はありません。ですが、上達を実感できる地道で、裏切らない練習方法はあります。
正しい上達方法を理解した上で、憧れの曲やピアノをかっこよく弾ける自分の未来をイメージしながら取り組んでみてください。